ナイロン製廃棄漁網の再利用は、帝人株式会社が先駆けとして技術を確立し事業展開をしていました。当社も2002年の開発時からこのプロジェクトに携わってきました。その後、帝人株式会社のナイロン事業撤退に伴い終了したものの、2011年の東日本大震災の惨状を目の当たりにし、当社は廃漁網のリデュース、リサイクルの重要性を再認識しました。
伊藤忠商事株式会社は世界最大の再生ナイロンブランド、エコニール® を展開するアクアフィル社と協業し、漁網の循環サイクル化に取り組みました。処理試験の段階から当社もプロジェクトのメンバーとして参加。エコニール®ナイロンを生産するための原料のひとつとなる廃漁網を回収する仕組みを構築しました。
エコニール®は生態系に悪影響を与えない素材として、古いカーペットや漁網などの使用済み製品や、工場からでる繊維端材などの産業廃材を原料としており、ファッション・カーペット・自動車用部材・包材・漁業資材などに使われています。 現在では、リサイクルナイロンは環境配慮型素材として、全世界 2,000 社以上のハイブランド企業が、自社製品のすべてまたは一部の製造に ECONYL®を採用しています。